あとがきとかメモとか諸々。
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ACL:グレッグとコニー
一つ前からなんとなく続いてるかんじで。
*****
「落ち着いた?」
問われ、静かに肯く。
それを見ると、呆れたように、彼女は大きな溜息をついた。
「――何がかなしくて、旦那と子供以外の男の介抱なんてしなきゃなんないのよ?」
「すみませんねぇ」
「本当に。貸し一つよ」
「つけておいて。すぐに返すから」
「かわいくない!」
でも、まあ、それだけ話せれば充分ね。
と、彼女は笑った。
「ベッド行く?」
「――……ここでいい」
「そう?じゃあ、後で頑張って、這って行って」
いずれにせよ、彼女が彼をベッドまで運ぶことは不可能だ。
女性の中でも極めて小柄な部類に入る彼女が、細身ながらも長身の彼を移動させようとするならば、引き摺っていくしかない。
この身長差では肩を借りることもできない。
ひとまず身を横たえた長椅子は、お世辞にも寝心地が良いとはいえないものだけれども。
これ以上間抜けな姿を晒すよりかは、はるかにマシだろう。
「――……悪かった」
「え?」
「悪かったと思ってる。ごめん」
「それは、あたしに対して?それとも、馬鹿をしたってこと?」
「両方」
彼女は驚いたように目を見張り、二度、三度と大きくまばたきをした。そして、何事かを言おうとして口を開き――何を思ったのか、何も言わずに閉じた。
その代わりに、ふわりとやわらかく微笑う。
「子供の世話は慣れてるの。これくらいのことでめげてたら主婦なんてやってらんないわよ」
「三十路すぎてガキと一緒……」
「そう。図体だけはでかいけどね」
大真面目な表情をして「ママ」と呼んだら、殴られた。
* * *
当然、その2もあるわけでして。
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