あとがきとかメモとか諸々。
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ACL:グレッグとコニー。
これもやっぱり以下略。
*****
「でもさ、コニー」
来てくれたことはありがたいけど。
と、断ってから、彼は続ける。
「あんまり、一人でこんなところにくるもんじゃないと思うなあ」
「こんなところって?ダウンタウン?だったら、中国人街だって似たようなもんだけど?」
「そうじゃなくて」
「じゃあ何?一人暮らしの寂しい男の家?」
「まあ……」
「ああ、そう!あんたに女とヤる甲斐性があったなんて驚きだわ!お祝いね!お赤飯炊かなきゃ!!」
「――…………ない、けど、」
「なんだ。ないの」
そんな、残念そうにいわれても。
同性愛者相手に今更何を期待しているのだ、この人妻は。
「なら、別に問題ないでしょ?」
「君はよくても、君の旦那さんはあんまりよくないような気がするんだけど……」
「関係ないわ。あたしは人妻。あんたはゲイ。ぜっっったいに間違いなんておこらない」
「まあ、それは……」
「それに旦那は知ってるもの」
と、彼女は胸を張る。
瞬間、何故か納得してしまった自分がかなしい。
「僕がゲイだって?」
「あたしが旦那にベタ惚れだって」
「…………」
もしかしなくとも、今のはノロケなのか?
考える間もなく、彼女は続ける。
「ついでに。あんたが、プロのダンサーだってこともね」
だから、自分の仕事にマイナスになるような馬鹿な真似は絶対にしない。
「でしょ?」
さも当然。
と、彼女は言わんばかりだ。
「――……いい男だなあ、コニーの旦那は」
「もっと誉めていいわよ。あげないけど」
苦笑し、こたえる。
「他人のもの欲しがるほど餓えてないよ」
彼女への遠まわしの賛辞は、どうやら伝わらなかったらしい。
end
ミもフタもないままにおわる(笑)。
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